あらすじ・概要
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2092年、科学の進歩で人間は永遠の命を持つようになっている。そんな中、118歳の主人公ニモは唯一の「命に限りある」人間だった。誰も彼の過去を知る者はいない。死を目前にした彼は、医者の催眠やインタビュアーの質問を通じて自らの過去を回想していく。
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タイトル | ミスター・ノーバディ |
製作 | 2009年 |
原題 | Mr. Nobody |
製作国 | フランス/ドイツ/ベルギー/カナダ |
上映時間 | 137分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | ジャコ・ヴァン・ドルマル |
脚本 | ジャコ・ヴァン・ドルマル |
出演者 | ジャレッド・レト ダイアン・クルーガー サラ・ポーリー リン・ダン・ファン |
評価
レビュー
幸福と不幸が混じり合う世界
まずあなたに質問があります。以下のどれが人生において正解だと思いますか?
・あなたが恋人を愛していて恋人もあなたを愛しているパターン。
・あなたが恋人を愛しているが恋人はあなたを愛してないパターン。
・あなたは恋人を愛してないが恋人はあなたを愛しているパターン。
言い換えても良い。
お互いに求め合う恋愛か?
自分が追いかける恋愛か?
相手に追いかけられる恋愛か?
正解はどれも正解でありどれも不正解だ。事実この物語の主人公ニモは結果的にどの道筋を選択しても不幸な結末を迎える。
この物語は話が進む上で便宜上12通り道筋が出来上がる。
だがそのパターンは12通りどころではなく無限大に広がりを見せる。そこに他者の認識も重なりその無限大はさらなる広がりを見せてまるでそれはビックバンを通して宇宙が無限大に膨張していくようだ。
物語の中に提示されるゴールはさして重要ではない。何度も言うがその結末は幸せであり不幸せだからだ。意味がわからない?それでいい。それもまた正解だから。
もう一度同じ趣旨となる言葉をあなたのために繰り返そう。
主人公の名前は「nemo」
ラテン語で「誰でもない者」を指す。
逆から読むと「omen」
英語で「前兆」を意味する。
定義上メタファーとして主人公を設定はしているが文字通りこの主人公はあなたであり私であり彼であり彼女であるのだ。それはすなわち、命ある全ての人間を指している。
あなたや彼や彼女が常に人生において自分の「正解」を模索し続ける限り正解は無限に広がり続けるのだ。
選択をする数だけパラレルワールドと言う正解と不正解が水面上を跳ねる小石の波紋を創りだしそしてその波紋が波紋を呼ぶ。
そして結局は人は自分の選んだ人生でどう生きるかという回答に行き着く。
それは逆説的に言うと選択をしなければ、すべての可能性が残るという事でもある。
あなたはどのようなゴールを迎えようともそれは不幸でも幸福でもなくただ多重世界の一つであるという事をあなたは認識しなければならないのだ。
これは喜怒哀楽といった感情を超えた物語だ。
この作品が気になった人はまずアニメ「リトル・ニモ」と同監督の「トト・ザ・ヒーロー」を先に観ることオススメする。
無限のジグソーパズルのピースを埋める手伝いになるはずだから…
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