アンブレイカブル【評価:80点】

アンブレイカブル

評価

80点

レビュー

アンパンマンとバイキンマンの関係性とは?

おいおいこれはナイトシャマランの糞つまらないと評判の映画だろ?なんでアンパンマンとバイキンマンが出てくるんだよと思った皆さん。落ち着いて聞いていただきたい。

私はこれほど深くそして悲しい映画を見た事がない(実際にはあるけどここは便宜上そう言っておかないと格好つかないのでそういう事にしておいてよ。)

物語は犠牲者131名を出す列車衝突事故から始まる…
主人公ブルースウィリスはその中で唯一助かったどころか全くの無傷として生き残る。
マスコミの注目を集める中なぜ自分だけ助かったのか?という問い。そして衝撃の結末を迎えるのである。
ところでシャマランを一躍有名にしたシックスセンスみた?見てないならここから回れ右な?

あ、回れ右って言っても先にアンブレイカブル見たあとにシックスセンスな?その順番でみたあと改めてレビューみてね。

なんと主人公ブルースウィリスは自分も死んでて幽霊でしたー。このオチには当時びっくりしたと思う。自分もそれまで半分寝かけたのにその衝撃なオチで目が覚めたよ。んでこのアンブレイカブルみていくとこの衝撃なオチ同様ブルースウィリス無傷とか言ってるけど実は死んでるんじゃね?(笑)

と思うわけなんですよね。
これがシャマランの誤算です。あまりにもシックスセンスが人気になりすぎてその先入観が邪魔してオチ訳わかんねーよ。ってなった人多数なんです。

なので先ほど先入観なしでこの作品を先にみてシックスセンスも見てねと提案させていただきました。

回りくどくてごめんね?

アンブレイカブルの話を進めるとそのあとMr.ガラスとなる
サミュエルLジャクソンが出てきます。この人物は逆にブルースウィリスとは逆でちょっと歩いただけで骨折しちゃう弱っちい人間なんです。実際にこんな奇病の人いるみたいですよ。北斗の拳のケンシロウみたいに手をボキボキならすとそれだけで手全部骨折しちゃうような人が。

この対比する二人が出会うことにより物語は衝撃のラストへ向かう訳です。

ある人間は考えた。

私は生まれた時から普通に生活ができない。

神はなぜ私のような出来損ないを作ってしまったのだろう?

母親は私が生まれた時酷く悲しんだ。

なぜ生まれてきたのだろう?

ずっとその人間は考え続けた。

しかし答えが出る訳もなく月日は過ぎる。

まてよ?
ヒーローがいるようにヴィラン(悪役)も存在する。

またヴィランが存在するからこそヒーローも存在する。

私がヴィランという対極の存在であるならヒーローが存在するはずだ。

その仮説を証明するためにその人間は事故を起こします。様々な事故を起こします。

そして131名の犠牲者を出す列車事故。

自らヴィランを演じることにより絶対無敵のヒーローの存在を見つけたかった…

自分の存在意義を証明したかった…ただそれだけなのだ。

でなんでブルースウィリスって無傷だったの?シャマランにとってそれはどうでもいいことなのだ。

それはスーパーマンがなんであんなに強いの?とかスパイダーマンはなんで手から糸がだせるの?というレベルの質問だからだ。

さてタイトルに戻ろう。
アンパンマンはバイキンマンの存在なくして活躍はできないしバイキンマンもまたアンパンマンの存在なくして彼は存在できないのだ。

表裏一体。
これはヒーローを哲学的に証明する物語だ。

ここでアンパンマンの公式サイトからやなせさんの言葉を借りようと思う。

Q.バイキンマンはいつも負けるのになぜいつもアンパンマンと闘うの?

A.バイキンマンはアンパンマンをやっつけることが生きがいなので何度やられてもまたアンパンマンと闘い続けようとします。

アンパンマンの歌になんのために生まれ何をして生きるのかという歌詞があります。

このアンパンマンの世界ではなんのために生きているか自覚していない生物は命の星の輝きが失われやがて消えてしまうと言います。

バイキンマンはアンパンマンをやっつけることが生きがい。すなわちこれを失ってしまうとバイキンマンの存在自体が消えてしまう。

だからバイキンマンは存在するためにこれからもアンパンマンにやられ続ける。

逆にアンパンマンはバイキンマンから誰かを助けることを生きがいにし続けることによって存在しうるのです。

ここで殺すことによって関係を壊してしまうと自分自身も存在がなくなってしまう事を意味するのです。

この関係性を背負い続けるのがヒーローとヴィランの宿命でもあるのです。

あらすじ・概要

——————
フィラデルフィアで乗客131人が死亡するという悲惨な列車事故が起きた。その中で、アメフト会場のしがない中年警備員のデヴィッドはかすり傷1つ負わずに唯一生き残る。ある日彼の元に、イライジャと名乗る人物から手紙が届き、デヴィッドは会いにいく。

コミックのコレクターであり、コミック関連の画商をしているイライジャは、些細なことでも骨折してしまう骨形成不全症という難病を持って生まれ、今まで何十回と骨折してきた男だった。そのような病気を持つため、彼は外出しにくく、コミックにはまるようになって今ではそれを生業にしているということだった。そのような生涯から、彼は体の脆い自分とは対極に位置する病気も怪我もしない頑強な人間が存在するはずだと考え、それはコミックのヒーローのようであると信じていた。

デヴィッドと出会ったイライジャは、その自分の考えをデヴィッドに伝えるが、デヴィッドは信じない上に、大学時代に交通事故で怪我をし、アメフトの選手生命を断たれたことを話す。しかし逆にイライジャはデヴィッドこそ自分が探し求めていたヒーローであると確信する。

イライジャの考えを否定したデヴィッドだったが、思い当たる節はいくつもあった。大学時代の怪我も実は当時付き合っていたオードリーと結婚するための嘘で、今までまったく怪我や病気をしたことがなかった。さらに、イライジャと出会って以来、それまで気のせいだと思っていた、無意識のうちに危険人物を察知する能力を自覚し、そのほかにも驚異的な筋力など、イライジャが言うヒーローの能力を持っていた。愛する妻子との関わりを通して自分の力を確信したデヴィッドは、雑踏の中からまったく面識もない(事件すら発覚していない)少女暴行監禁犯をその能力で見つけ出して、唯一の弱点である「水」による危機に陥りながらも倒し被害者を助け出す。そしてメディアは謎のヒーローの話題で持ちきりになる。
—————–

タイトル アンブレイカブル
製作 2000年
原題 UNBREAKABLE

製作国 イギリス
上映時間 107分
ジャンル ドラマ/サスペンス
監督 M・ナイト・シャマラン
脚本 M・ナイト・シャマラン
出演者 ブルース・ウィリス
サミュエル・L・ジャクソン

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です