評価
レビュー
某ビールのCMが頭にこびりつく映画
よく映画批評家の中では映画史上最高の映画だとかその手の本では必ずベスト100に入ってる作品。
ただ一般的に日本ではこのタイトルよりオープニングから流れる某ビールのCMのほうが有名なんじゃないだろうか。
時代は第二次世界大戦のウィーン。マーチンはアメリカのしがない小説家。親友ハリーライムに招かれてこの街にくるがいきなりハリーライムの死を聞かされる。
その事件に関わっていた第三の男の真相を探るために主人公マーチンは調査を開始する。
物語はいたってシンプルで人物の心理描写もかなりシンプル。少し悪く言うとそのシンプルさがわりと説明的に感じました。
小学校の高学年で読む探偵物シリーズみたいなイメージです。
そう考えると今の映画や小説の話ってかなり複雑になってるんだなぁと思います。
考えてみれば当然でこういった古典をベースに今の作品って肉付けされるわけですから。
今見るならそういった部分も加味してみるのがいいかも。
あとは影と光のコントラストはこの映画の味としてかなり印象深いものとなっています。
また当時としては斬新な上下左右に映し出されるカメラワークも見所かもしれません。
あらすじ・概要
光と影を効果的に用いた映像美、戦争の影を背負った人々の姿を巧みに描いたプロットで高く評価されている。また、アントン・カラスのツィター演奏によるテーマ音楽や、ハリー・ライム役のオーソン・ウェルズの印象深い演技でも知られている。
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舞台は第二次世界大戦後、米英仏ソによる四分割統治下にあったオーストリアの首都ウィーン。当時ウィーンの酒場で人々に親しまれたツィターのメロディ(アントン・カラスによるテーマ曲)をBGMに物語の幕が開く。
アメリカの売れない西部劇作家ホリー・マーチンスは、親友ハリー・ライムから仕事を依頼したいと誘われ、意気揚々とウィーンにやって来た。ハリーの家を訪ねるホリーだが、管理人はハリーが前日、自動車事故で死亡したと彼に告げる。ハリーの葬儀に出席するホリーは、そこでイギリス軍のキャロウェイ少佐と知り合う。少佐はライムが街で最悪の密売人だと告げるが、信じられないホリーはハリーへの友情から事件の真相究明を決意する。
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グレアム・グリーンが執筆した台本と実際に劇場公開された映画本編、後に出版された小説とでは微妙に登場人物の名前や国籍などの設定が異なっている。例えば主人公のアメリカ人作家ホリー・マーチンスはイギリス人のロロ・マーチンスとして、ルーマニア人のポペスクはアメリカ軍のクーラー大佐として小説版に登場している。これらの変更はアメリカの世論を意識したものであると、原作者であるグリーンが述べている。具体的には、「ロロ」という名前にホモセクシュアルの含みが有るようにアメリカ人には聞こえるというジョセフ・コットンからの指摘や、悪役の一人がアメリカ人であることを問題視したオーソン・ウェルズとの契約があったためである。
タイトル | 第三の男 |
製作 | 1949年 |
原題 | THE THIRD MAN |
製作国 | イギリス |
上映時間 | 105分 |
ジャンル | ドラマ/サスペンス |
監督 | キャロル・リード |
脚本 | グレアム・グリーン |
出演者 | ジョゼフ・コットン オーソン・ウェルズ アリダ・ヴァリ |
受賞 |
アカデミー賞1951年23回:撮影賞 カンヌ国際映画祭1949年3回:パルム・ドール 英国アカデミー賞1949年3回英国:作品賞 |
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