あらすじ・概要
スティーヴン・キングの同名小説(中篇作品集『恐怖の四季』の「夏」)の映画化。
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ロサンゼルスの高校に通うトッドは16歳、成績も良く、評判の良い生徒であった。ある時、トッドは学校でホロコーストについて学び、興味をそそられて第二次世界大戦や強制収容所に関する本を読むようになる。もっとも、彼の興味はもっぱら内心のサディスティックな衝動に基づくものであった。
そんなある日、トッドはバスの中で、どことなく見覚えのある老人を見かけ、その老人の家まで後をつけた。家のドアには”アーサー・デンカー”という表札があったが、トッドはその老人がクルト・ドゥサンダー – ある強制収容所の司令官 – であることに気がつく。
デンカーの家を訪れたトッドは、彼を脅迫し、事実を公表しない代わりに、ナチス高官のコスプレをさせ、収容所時代の詳細な話をするように要求する。思い出話で収容所時代を思い出したデンカー、話を聞くトッドは共に暴力の衝動に引きつけられていく。
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タイトル | ゴールデンボーイ |
製作 | 1998年 |
原題 | APT PUPIL |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 112分 |
ジャンル | サスペンス |
監督 | ブライアン・シンガー |
脚本 | ブランドン・ボイス |
原作 |
スティーヴン・キング 『ゴールデンボーイ』 |
出演者 | ブラッド・レンフロ イアン・マッケラン |
受賞 | 放送映画批評家協会賞1998年4回:主演男優賞 |
評価
レビュー
ホロコーストの闇に侵食される少年を残酷に描く
元ナチス将校である老人と頭脳明晰な男子高校生との交流を描いた映画。
普通この手の交流物っていいお話が多いがこれはそんなことなくドSに目覚めた美少年に脅されダークサイドにお互い落ちる老人のお話。
このお話は原作がありスティーブン・キングの傑作中編集「恐怖の四季」の夏編の位置づけ的作品であります。
春:刑務所のリタ・ヘイワース(ショーシャンクの空に)-春は希望の泉
夏:ゴールデンボーイ-転落の夏
秋:スタンド・バイ・ミー-秋の目覚め
冬:マンハッタンの奇譚クラブ-冬の物語
春と秋はいわずとしれた名作中の名作ですね。冬は2012年に映画化発表したまま今も動きはないがどうなっているのだろう。
さて本題ですが優等生である主人公が元ナチス老人と会うことで悪の芽を少しずつ少しずつ膨らませる。どんな優等生でもいつでも怪物に変わってしまう怖さを表現してます。ただ原作と比べるとその悪意の描写が薄いんですね。ラストも悲しいことに現実が虚像を超えてしまう事件が起き始め製作中に変更になったとか。スポンサー抱えている以上しょうがないのかなぁ。
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