あらすじ・概要
『ロミオとジュリエット』の初演を背景とし、若かりし日のウィリアム・シェイクスピアと彼を信奉する上流階級の娘ヴァイオラとの恋愛を描く悲喜劇の恋愛映画。ヒロインの名は、シェイクスピアの喜劇で、妹が兄の名を名乗って男装する『十二夜』の登場人物ヴァイオラと同名である。作中にはシェイクスピアを始め、エリザベス1世やクリストファー・マーロウなど、エリザベス朝を彩る歴史上の人物が多数登場する。また、トマス・ケントが女性であることを暴く陰気な少年ジョン・ウェブスターも実在の人物で、暗く残酷な作風で知られた劇作家である。
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ペストが蔓延し劇場の閉鎖が相次ぐロンドン。長いスランプから脱したウィリアム・シェイクスピアはローズ座で上演すべく『ロミオとジュリエット』の準備を行っていた。一方、芝居好きの資産家の娘ヴァイオラは、貴族との縁戚を望む両親のため、貧乏貴族のウェセックス卿との意に染まぬ結婚を前にしていた。ウェセックス卿は結婚の直後に、夫婦でアメリカの農園に移り住む計画を立てていた。
当時の演劇では、風紀上の問題があるとされて女性は舞台に立つことができず、女装した変声期前の男性俳優が女性を演じていた。ヴァイオラは男装してトマス・ケントと名乗り、劇団に潜り込んで、抜群の演技力でロミオの役を得る。ヴァイオラの男装はシェイクスピアの知るところとなるが、シェイクスピアはこれを黙認する。既婚者のシェイクスピアは、以前から女性の姿のヴァイオラに恋しており、2人は決して結婚できぬ間柄と知りつつ、忍んで逢う仲となる。このとき、ある若い貴族の男性に贈ったとされるシェイクスピアのソネット「君を夏の日に喩えようか」がヴァイオラに贈った詩として使われる。
タイトル | 恋におちたシェイクスピア |
製作 | 1998年 |
原題 | SHAKESPEARE IN LOVE |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 123分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | ジョン・マッデン |
脚本 | トム・ストッパード マーク・ノーマン |
出演者 | グウィネス・パルトロー ジョセフ・ファインズ ジュディ・デンチ ジェフリー・ラッシュ コリン・ファース |
受賞 |
アカデミー賞1999年71回:作品賞/脚本賞/主演女優賞/助演女優賞/美術賞/作曲賞/衣装デザイン賞 ゴールデングローブ賞1998年56回:作品賞(ミュージカル・コメディ部門)脚本賞/主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門) 英国アカデミー賞1998年52回:作品賞 ニューヨーク映画批評家協会賞1998年64回:脚本賞 放送映画批評家協会賞1998年4回:オリジナル脚本賞 |
評価
レビュー
今も語り継がれる運命の夢物語
アカデミー賞で作品賞をはじめ7部門を制したロマンチック・ラブコメディ。
世界で一番有名な悲恋物語ロミオとジュリエットの誕生秘話を実際の世界的文豪シェイクスピアとうまく融合した物語。
舞台は16世紀末にスランプに陥ったシェイクスピアにジョセフ・ファインズ。演劇に興味を持つ上流階級の娘ヴァイオラにグウィネス・パルトロウ。身分の違う2人が運命の恋に落ち「ロミオとジュリエット」とオーバーラップしながら歴史的名作が完成していきます。
とにかく思わず赤面してしまうほどの甘い甘い台詞と溢れ出る2人の愛の絡み。
それはまるでチョコレートに蜂蜜とシロップとたっぷり塗りたくって苺をトッピングしたアイスクリームの様。
ロミオとジュリエット同様、結ばれない運命と別れを予感させる展開と切なさにハラハラします。
でもこの2人の愛の結晶がロミオとジュリエットへ繋がると考えるとロマンチックですね。
2人の愛は現代に語り継がれるのです。
あとは驚きの名演技エリザベス女王を演じるジュディ·デンチ。わずか全て4シーン合わせて約6分間の見せ場だけでアカデミー助演女優賞を受賞してしまう迫力。(ちなみにネットワーク主演のベアトリス・ストレイトが5分で助演女優賞を取ったのが最短)
また次の喜劇「十二夜」へと結び付けているのも憎いですね。(この作品の主人公はヴァイオラ)
この作品を最大限に楽しみたいなら「ロミオとジュリエット」と「十二夜」のあらすじ程度は抑えておくと良いかも。
とにかくこの映画をみちゃうとスクリーンから飛び出るメロメロパワーにやられて恋がしたくなります。リバイバル上映中ですので是非この機会に。
関係ないけど男友達と観に行って劇場でたあと友達の視線がいつもと違うんだけど気のせいだよね?
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