ミスティック・リバー【評価:92点】

ミスティック・リバー

あらすじ・概要

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ボストン近郊のミスティック川沿いにある小さな町、イーストバッキンガム。犯罪稼業から足を洗い雑貨店を営むジミーと、家族と共に平凡な毎日を過ごすデイヴ、そしてFBI刑事のショーンの3人は、今は特に親しい仲ではないが、かつては隣近所で暮らし、少年時代を共に過ごした幼馴染である。近所の道路脇には、乾きかけのセメントに3人が名前を刻み込んだものが今も残っている。実は、彼らが11歳のとき、デイヴが見ず知らずの大人に誘拐され、性的暴力を受けたのを境に離れ離れになったのだ。
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タイトル ミスティック・リバー
製作 2003年
原題 Mystic River
製作国 アメリカ
上映時間 138分
ジャンル ドラマ
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ブライアン・ヘルゲランド
原作 デニス・ルヘイン
出演者 ショーン・ペン
ティム・ロビンス
ケビン・ベーコン
マーシャ・ゲイ・ハーデン
ローラ・リニー
ローレンス・フィッシュバーン
受賞 アカデミー賞2004年76回:主演男優賞/助演男優賞
ゴールデングローブ賞2003年61回:主演男優賞(ドラマ部門)/助演男優賞
ブルーリボン賞2005年47回:外国映画賞
セザール賞2004年29回:外国映画賞
放送映画批評家協会賞:2003年9回:主演男優賞

評価

92点

レビュー

正義は無慈悲にきまぐれにやってくる

物語は25年前、3人の少年が路上で遊んでいる所から始まる。
封印されたはずであったこの性的虐待により大きく歪めれた3人の少年たちの人生。

これはただそこにある人生を受け止める物語だ。

人生はよくある映画の中の主人公のようにハッピーエンドになるとは限らない。心の闇はさらなる心の闇を生みそして決して晴れることなくただ刻々と起こりうる闇を照らし続ける。
運が良い者、不運な者、強き者、弱き者にも正義は気まぐれにやってくる。そう。この世は神ではなく人間がつくりだしたものであると無慈悲にも眼前に突きつけてくる。

その無慈悲をただ受け入れ人間は生きていかなくてはいけない。

2003年3月イラク戦争が勃発。39日の撮影期間を経てその年の10月にこの作品は公開される。

イーストウッドは語る「僕は第2次世界大戦から今日までずっと生きてきて、多くの変化を見てきた。そして、多くの過ちが、何度も、何度も繰り返されているように思えるんだよ」

この物語もまた同じく暗く深い過ちが繰り返される物語だ。
イラク戦争にも繋がる彼の批判は「アメリカンスナイパー」に引き継がれていくのである。

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