ファイト・クラブ【評価:80点】

ファイト・クラブ

あらすじ・概要

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物語は、「僕(I)」の視点で進行する。「僕」(エドワード・ノートン)は、自動車会社に勤務し、全米を飛び回りながら、リコールの調査をしている平凡な会社員である。高級コンドミニアムに、イケアのデザイン家具、職人手作りの食器、カルバン・クラインやアルマーニの高級ブランド衣類などを強迫観念に駆られるように買い揃え、雑誌に出てくるような完璧な生活空間を実現させ、物質的には何不自由ない生活を送っていた。一方で、僕の精神の方は一向に落ち着かず、不眠症という大きな悩みがあった。

僕は、精神科の医者に苦しみを訴えるが、医者から「世の中にはもっと大きな苦しみを持ったものがいる」と言われ、睾丸ガン患者の集いを紹介される。そこで僕は、睾丸を失った男たちの悲痛な告白を聞くと、自然と感極まり、これを契機に不眠症は改善した。

タイトル ファイト・クラブ
製作 1999年
原題 Fight Club

製作国 アメリカ
上映時間 139分
ジャンル ドラマ/クライム
監督 デヴィッド・フィンチャー
脚本 ジム・ウールス
原作 チャック・パラニューク
出演者 エドワード・ノートン
ブラッド・ピット
ヘレナ・ボナム=カーター
ミート・ローフ
ジャレッド・レト

評価

80点

レビュー

ファイト・クラブのルールを説明しよう!

ルール1「クラブの事を口外するな」
ルール2「絶対にクラブの事を口外するな」
ルール3「力が尽きたら、ストップの声で、ファイト終了」
ルール4「試合は一対一」
ルール5「一回に一試合」
ルール6「シャツと靴は脱ぐ」
ルール7「試合時間に制限はない」
ルール8「会員は入会、第一夜に、必ず闘う!」

この物語は簡単にいってしまうと情報やエンタメなど溢れ出る物質社会による高度消費社会により女性が社会に進出し骨抜きにされ弱体化された男たちがマッチョイズムの復興を望み文明社会をぶっ壊そうという課程を描いたものです。
これ原作が1996年で1999年に映画化だからこの頃から草食系男子に対して危惧されてたんですね。

なのでこの世界観はゴリゴリの男の世界で塗れてる。
こりゃ男が憧れる世界で納得です。
そして中々女性には理解できない世界です。

今の社会って思い切り泣いてみたり思い切り何かに怒鳴りつけてみたり思い切り何か感情を表に出すことってどこかタブーというか出しちゃだめって風潮ありますよね。でも普段人間はそのストレスを抑圧してるものだから感情を思い切りだす作品に心惹かれるんでしょうね。
要は疑似体験してるんですね。その主人公たちに自分の感情を反映させて。普段の生活で心をオープンに出来ない人ほどその傾向が強いように思えます。本当は心を開きたいのに臆病だから中々できない。

でも実際やってみるとむちゃくちゃ気持ちいい。
山とか登って思い切り大声で空にむかって今思ってる感情を吐き出すと泣けてくるくらい気持ちいい。側にいる人に思い切り泣き言いってみよう。不安を吐き出してみよう。
素直な本音を出してみよう。

結局この理想的な人間の魅力って本気で何かにぶつかることができるのか?てことだと思います。
自分の求めるビジョンに全力で向かうことができてるか?
これ出来てる人ってキラキラしてます。オーラやエネルギーがあります。魅力的なので当然人が集まってきます。

なのでこの映画は男でも女でも自分と向き合うきっかけを作る映画です。
思い切り自然な感情を表に出し切る映画です。
暴力描写が目につきますがそんなの上辺だけの見せかけなんです。
そんな見せ掛けなんてぶっ壊せってデビット・フィンチャーは謳います。

それは悲しくハッピーで美しい破滅的なラストに全て反映されています。
まずは自分と向き合い自分を好きになること。名作と言われるだけあります。

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