ビューティフル・マインド【評価:80点】

あらすじ・概要

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1947年。ジョン・ナッシュはプリンストン大学院の数学科に入学する。彼は「この世の全てを支配できる理論を見つけ出したい」という願いを果たすため、一人研究に没頭していくのだった。そんな彼の研究はついに実を結び、「ゲーム理論」という画期的な理論を発見する。　

やがて、その類いまれな頭脳を認められたジョンは、MITのウィーラー研究所と言われる軍事施設に採用され、愛する女性アリシアと結婚する。政府組織は敵国であるロシアの通信暗号解読を彼に強要し、その極秘任務の重圧に彼の精神は次第に追い詰められていく。
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評価

レビュー

ノーベル賞受賞の数学の天才学者の世界の見え方

この映画の主人公ジョン・ナッシュは「数」だけを信じ全てを支配する真理だけを追い求めるのが唯一自分の存在を主張できるものと信じ研究を続ける奇異な存在。
当然クラスメートからも変人あつかいされるが彼はついに画期的な「ゲーム理論のナッシュ均衡」を発見する。やがて希望する研究所に採用され愛する人と結婚もしたナッシュ。しかし米ソ冷戦下に彼の類い希な頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていく…。天才数学者ジョン・ナッシュが極限の精神状態の中で壊れそうな自分と闘いながらノーベル賞を受賞するまでの苦悩の47年間を描くヒューマンドラマ。

ゲーム理論ってなんだよって人のためにわかりやすく恋愛をベースに説明しますね。

翔太と拓也は友達同士。そんな二人が美穂のことを好きになってしまった。
もし翔太が告白し拓也が告白しない場合、翔太は美穂と付き合える。
拓也は後悔と失恋痛手を同時に受ける。
二人とも告白しない場合は現状維持。
二人とも告白の場合はどちらかが失恋の痛手のみを受ける。
この条件のもとで二人が最も傷つかないのは二人とも告白しないことですけど相手に取られるのを恐れて結果的にどちらも告白するというジレンマが生じる。個人が自らの利益のみを追求している限り、必ずしも全体の合理的な選択に結び付くわけではないことを示しています。

実際は人間の心なんて複雑なのでこれに複数の理論が組み合うのでこの理論どおりに行くわけではないですが…
だって考えてみればどちらも美穂に振られる可能性だってあるし美穂が二股かける可能性だってある。そこに時期や環境まで重なってくる。この人間の心の方程式は数学なんかよりずっとずっと複雑なんですよね。数学の方程式なんていくら解けても幸せはどこにも待っていないし決して方程式にならないものが世の中にはある。これはそんな答えがわかる作品だと思います。