トイ・ストーリー2【評価:90点】

トイ・ストーリー2

あらすじ・概要

『トイ・ストーリー』の続編であり、ピクサーの長編アニメーションとしては第3作目となる。監督は前作に引き続きジョン・ラセターが務めた。ゴールデングローブ賞 作品賞を受賞している。

パート2という事で、当初はディズニーの慣習に倣ってビデオソフト用作品としてラセター抜きで制作が進められたが、出来の良さから劇場公開作品に昇格した逸話を持つ(しかしピクサー内部ではクオリティを危惧する声が挙がり、ラセター主導で急遽全面的に作り直されている)。しかしこの事で契約上の問題が生じ、一時ディズニーとピクサーとの関係が悪化した一因となった。

劇中、日本の有名コレクター「Mr.KONISHI」が電話の相手として登場するが、「KONISHI」とは、ピクサーに実在する日本人の女性社員「小西さん」(Sonoko Konishi)から名付けられた。 その「Mr.KONISHI」や、おもちゃ屋の「アル」はラセターとも面識がある世界的おもちゃコレクター(「ブリキのおもちゃ博物館」館長の北原照久)がモデルとなっている。 

日本ではじめてデジタル上映方式DLP(映画専用)にて公開された映画である。
——————
前作の冒険で、共に危機を脱して「アンディのお気に入りのおもちゃ」として固い友情を誓ったウッディ(トム・ハンクス/唐沢寿明)とバズ・ライトイヤー(以下「バズ」と表記、ティム・アレン/所ジョージ)は、いつものようにアンディ少年(ジョン・モリス/北尾亘)に楽しく遊んでもらっていた。今ではアンディ少年の利口な飼い犬バスター(フランク・ウェルカー)も、おもちゃたちの良い友達である。

だが、そんなおもちゃたちには実は秘密があり、本当は人間が見ていないときは自由に歩き回ったりおもちゃ同士でおしゃべりしたりする。これは「絶対に人間に知られてはいけないおもちゃたちのルール」なのである。

そんなある日、ウッディの右肩の糸がほつれて綿がはみ出してしまった。カウボーイ・キャンプにウッディを連れて行こうとしていたアンディは落胆し、ひとりでキャンプに出かけるが、ウッディは連れていってもらえなかったことを深く落ち込む。挙句には自分がアンディに捨てられる悪夢まで見る始末。そんな矢先にガレージセールで不要品を売る事になり、アンディの部屋からは長らく棚の上に忘れられ、その上ホコリを被ってしまい鳴けなくなっていたペンギン人形ウィージー(ジョー・ランフト/佐古正人)が売りに出される事に。
—————–

タイトル トイ・ストーリー2
製作 1999年
原題 Toy Story 2
製作国 アメリカ
上映時間 92分
ジャンル アニメ
監督 ジョン・ラセター
脚本 アンドリュー・スタントン
リタ・シャオ
ダグ・チャンバーリン
クリス・ウェッブ
原作 ダンカン・ルーロー
スティーブン・T・シーグル
『ビッグ・ヒーロー6』
出演者 (原語版)
トム・ハンクス
ティム・アレン
ジョーン・キューザック
(日本語吹き替え版)
唐沢寿明
所ジョージ
日下由美
受賞 ゴールデングローブ賞1999年57回:作品賞(ミュージカル・コメディ部門)
アニー賞2000年28回:長編アニメ映画賞
放送映画批評家協会賞1999年5回:最優秀アニメーション作品賞

評価

90点

レビュー

子供の視点と大人の視点

親に買ってもらった玩具を待ちきれなくて家に帰る前にビリビリに包装紙をやぶって目をキラキラさせていたあの頃。一日中そのオモチャに夢中になっていた。そんな玩具に興味を持たなくなったのはいつの頃から?

子供は笑えて大人は泣ける。得てして妙なものだ。この視点の違いで大きく見方が変わってしまうなんて…

今作はプレミア人形として連れ去られたウッディとそれを助ける仲間達の物語。

玩具たちの持ち主アンディへの純粋な忠誠心がとても心に染みる。
いつか捨てられるとわかっていてもなお捨てることのできないアンディへの愛。ただずっと持ち主に愛されたい…自分も同じことを昔遊んだ玩具にしてきたかと思うととても切なくなる。

プロスペクターと博物館で永遠に大事にされるか
いつか成長して自分のこと捨てるであろう持ち主の元へバズ達と帰るか?
ジェシーの女の子に捨てられる回想シーンは涙なしに見られません。
どちらもわかるだけにすごく心が痛みます。

キャラクターたちは否が応でも自分の存在理由を考えさせられる状況に立たされます。これは人間にも当てはまります。何のために生きる?誰と会うために自分は生まれてきたのか?ウッディの選んだ道とは?

あなたのそばにもし最愛の人がいるならその人を大事にしてください。
親がまだ生きているなら親孝行してあげてください。

そして今作は成長した子供との別れを意味する「3」へと引き継がれます。

一つの悔しいのはこれが日本アニメでない所。日本アニメであれば小さい頃遊んだ思い入れのある玩具がモチーフとしてノスタルジーを最高の状態で呼び起こしてくれるだろうから…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です