母なる証明【評価:80点】

母なる証明

あらすじ・概要

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知的障害のある息子・トジュン(ウォンビン)を、母親(キム・ヘジャ)は常に心配していた。トジュンには悪友・ジンテ(チン・グ)がおり、トジュンが轢かれかけた議員のベンツに復讐した際、協力したジンテからバックミラーを破損させた責任を転嫁されたことから、母親は彼との絶交をトジュンに勧めるほどであった。

ある日、トジュンはナンパしようとした少女(チョン・ミソン)に逃げられた。その翌日、少女は死体となって発見され、トジュンは殺人容疑で逮捕された。息子が殺人など犯すはずがないと信じる母は、警察や弁護士に追いすがるが、その努力も無駄と知り、自らの手で事件を解決しようと奔走する。
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タイトル 母なる証明
製作 2009年
原題 마더/MOTHER
製作国 韓国
上映時間 129分
ジャンル 恋愛
監督 ポン・ジュノ
脚本 パク・ウンギョ
ポン・ジュノ
出演者 キム・ヘジャ
ウォンビン
受賞 アジア映画大賞2010年4回:作品賞

評価

80点

レビュー

それでもぼくはやってない

陰惨な女子高生殺害事件の犯人にされた知的障害をもつ息子と真犯人を見つけ無実を証明するために走る母親の愛の物語。

この監督、殺人の追憶の時も後味悪い映画作るなぁと思っていたがこの作品は二重にも三重にも後味が悪い結末が待っていた。
ここまで行くと悪趣味を通り越して人格破綻者。
よく映画であの人は悪魔だとか人間の恐ろしい部分を見たとかそんなレベルでなくひたすら胸糞の悪いドロドロのカラシを傷口にグリグリ塗りこまれた感覚に陥る。
心の弱い人は見ないほうがいい。母のアガペーなんて期待するとどん底に突き落とされる。

いや嘘ではない。この映画のテーマはまさしく母の無償の愛でありそこはラストまで徹底的に貫かれている。

ただ料理の仕方の違いなのだ。
意図的にこの監督の悪趣味レシピを口元に突きつけられるのだ。
嫌悪でデコレーションされたこの作品はかなり覚悟をして見なくてはいけない。

本当はこの監督の真相(ネタバレに理由書きます)がわかったので1点もつけたくないが良くも悪くも心がどれだけ動いたかという基準に合わせるとこの点数になってしまう。非常に残念だ。

既に観た人なら分かると思うがこのタイトルをつけてしまった僕も相当悪趣味かもしれない。その反省は踏まえつつ。胸糞耐性の強い人にだけお勧めするそんな作品。

さらに怖いのがラストに息子は焼け跡に鍼道具が落ちていた趣旨を母親に伝えるシーンが
あります。見てたらわかると思うのですが息子は無自覚に過去の話を思い出したままペラペラと話します。
それは息子自身が真犯人であることや母親が廃品業者を殺して火をつけたことさえもいつか話してしまうことを意味します。

母親は今後この2つの罪に怯えて暮らすのです。もちろん息子が捕まれば地獄。
自分が捕まれば真犯人とされたジャンパル同様に親のいない息子だけが残る。
どちらも母からすると想像を絶する結末でしょう。
まさしく忘れるツボを足に刺して踊るしかないですよね(笑)

またこれは他のレビューで書かれてたことですが。ダウン症の真犯人とされてしまったジャンパル。
これは韓国語や中国語では日本人を指し馬鹿にする俗称みたいです。
英語でもcrazy JP。 この監督、意図的に馬鹿にしてます。
グムエルではアメリカ人を馬鹿にし今回は日本人。ここがもっとも胸糞悪い展開だと感じました。

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