あらすじ・概要
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ロサンゼルスの一流レストランで総料理長を務めるカールは、大物料理評論家の来店に自らの創作料理で挑もうとするが、堅物なオーナーはそれを良しとせずオーソドックスなメニューを出すよう指示し、カールはやむなく従う。しかし評論家からは冒険をしようとしない姿勢と料理を酷評されてしまう。カールは不慣れなtwitterでダイレクトメッセージのつもりで口汚く反論して炎上したうえ、再度来店した評論家に怒りを爆発させてしまう。レストランの客が事の一部始終を撮影した動画をYouTubeに流され、拡散されたため、カールは店を解雇されたうえ、そのことが原因で他のレストランからも採用を断られてしまう。
タイトル | シェフ 三ツ星フードトラック始めました |
製作 | 2014年 |
原題 | Chef |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 115分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | ジョン・ファヴロー |
脚本 | ジョン・ファヴロー |
出演者 | ジョン・ファヴロー ソフィア・ベルガラ ジョン・レグイザモ スカーレット・ヨハンソン |
評価
レビュー
同じ感動をしてこそ心が通じ合う
監督と脚本そして主演にジョン・ファブロー。
アイアンマン1~2の監督の他にアベンジャーズの製作総指揮や俳優までこなすパワフルな人。
この人がアイアンマン3の監督を蹴ってまでインディーズ製作にこだわったアットホームなロードムービー。
本人が演じる一流レストランの料理人カールはオーナーと衝突する毎日。
離婚した妻との息子とはどうもギクシャクして心の疎通がうまくいかないご様子。
そんなある日ネットで超有名な料理批評家が我がレストランに来るという。
革新的な料理でおもてなしをしたいカールは通常通りのメニューでおもてなしをしたいオーナーとまたも衝突してしまう。
結果、料理批評家にボロクソ書かれたカールは慣れないTwitterで応戦するがそれがとんでもない大炎上に繋がることになる…
実はこの映画の設定は監督自身とめちゃめちゃシンクロしてるんですね。
オーナー(スポンサー)からお金は出してもらえるけど資金主の言いなりで自分の好きな料理(映画)が作れないシェフ(監督)
お金は出してもらえないけど自分の好きな料理(映画)が作れる小さなお店(インディーズ作品)とどっちがいいか?
TwitterやYouTubeであることないこと煽って適当に批評して炎上を楽しむだけの人たち。
町山智浩のような影響力のある映画評論家で大きく変わってしまう売上。
テーマが変わっただけで料理の世界も映画の世界も何一つ変わらないんだなって認識させられます。
そしてこの映画はロードムービーと料理を通して一つの事を教えてくれます。
それは「同じ感動をしてこそ心が通じ合う」と言うこと。
息子と一緒に形だけの遊園地に遊びに行けば心が通じ合うとわけではなく同じ気持ちになって一緒に楽しむことが大事だということ。
それって映画鑑賞も同じだと思います。
おなじ映画を観ても片方がつまんない片方が楽しかったじゃ
全然違いますよね?
同じ映画みて同じテンションで同じ体験を共有するからこそ嬉しいし楽しいし心がつながった気持ちになる。
僕はそう思ってます。
この作品は美味しそうな料理とラテン音楽がノリノリで暗さなんて微塵も感じさせない。
相乗的に相棒役のジョン・レグイザモのラテンなノリがいい味を出してます。
また脇役が豪華です。
色気あるスタッフのスカーレット・ヨハンソンに元妻の元夫にロバート・ダウニーJr.。
オーナー役のダスティン・ホフマン。よくこんな勿体無い使い方できるなって位ちょい役なんですが
これも監督の人望なんだろうなと思います。それ含めてラスト非常にほっこりさせられます。
Twitterでどん底に落ちた主人公がTwitterで救済される。
なんとも皮肉ですけど見方や使い方次第で大きく人生が変わる。
そんなことを気づかせてくれる作品でした。
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