あらすじ・概要
この映画では10代の若者たちが描かれる。登場人物たちが「スプラッター映画で見られるお決まりのパターン」を会話の中で紹介し、それを面白おかしく批判する描写がある。若者たちはそのパターンに、時にはなぞらえられながら、時には裏切られながら一人ずつ殺されていく。この絶妙な設定によって、すでに飽きられていたスプラッター映画を1990年代半ばに復活させることに成功した。
日本では、1997年6月に本作が公開される予定であったが、神戸連続児童殺傷事件の影響で延期となった。その後、1997年8月23日、本作が正式に公開された。
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カリフォルニア州の田舎町、ウッズボローにある民家にて、自宅でホラー映画のビデオを見ようとしていた高校生ケイシーに、不審な電話がかかってくる。ケイシーは、最初はこれをイタズラ電話と考え、軽くあしらっていた。だが、何度となく相手は電話を掛けてくる。ケイシーが相手をしているうちに、声の主は徐々に異常な本性を現す。何度目かの電話にうんざりしたケイシーが「いいかげんにして!」と怒ると、声の主も逆上し、「クイズに答えてもらう。これに正解できなければお前を殺す。庭の明かりを付けてみろ」。そこには恋人のスティーヴ・ボースが椅子に縛りつけられており、彼女の目の前でスティーヴは惨殺された。パニックに陥ったケイシーは必死に逃げ出そうとするが、脅迫者が姿を現し、揉み合いの末に、彼女は身体に何度となくナイフを突き刺された。
間もなく、帰宅したケイシーの両親が発見したのは、内臓をえぐられ、木から吊るされた彼女の死体であった。だが、悲劇はこれが初めてではなかった。1年前、シドニーの母モーリー・プレスコットが、レイプされた挙句惨殺されるという痛ましい事件があった。コットン・ウェアリーという男性がその容疑者として逮捕されている。
テレビ局のリポーター、ゲイル・ウェザーズは、惨殺事件が起こったウッズボローに出向き、シドニーを見付けて話を聞き出そうとするが、怒ったシドニーに張り倒される。ゲイルは、シドニーの母親が殺された事件についても追っていた。
タイトル | スクリーム |
製作 | 1996年 |
原題 | Scream |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 111分 |
ジャンル | クライム |
監督 | ウェス・クレイヴン |
脚本 | ケヴィン・ウィリアムソン |
出演者 |
ネーヴ・キャンベル デヴィッド・アークエット コートニー・コックス |
受賞 | MTVムービー・アワード1997年6回:作品賞 |
評価
レビュー
90年代ホラーのエポックメイキングを体験せよ
「エルム街の悪夢」「スクリーム」シリーズで有名なホラー映画の巨匠ウェス・クレイヴン監督が8月30日、ロサンゼルスの自宅で死去した。脳腫瘍を患っており享年76歳だった。
哀悼の意を込めて今回は90年代のホラーの見せ方を一新したといってもいい「スクリーム」を紹介したいと思います。上記でも述べたとおりウェス・クレイヴンはこよなくホラー映画を愛する監督でホラー映画のファンによるファンのためのユーモアたっぷりの映画をこの作品で見せています。
物語は田舎町ウッズボローで殺人事件が起きる。高校生ケイシーが不気味な電話を受けた後に恋人と共に惨殺されたのである。同じ高校の女生徒シドニーもまたその不気味な電話を受けていた…
え?ホラーやグロいのはちょっと…というあなた。
安心してください。この映画ホラーでありながらホラー映画を楽しむ映画といった方がいいかもしれません。
なのでホラーの血が苦手っていう人でも全然観られる作りとなっております。
なのでホラー入門としてはうってつけの作品ではないでしょうか?もちろんホラーマニアの人にもホラーあるあるがぎっしり詰まった作りとなっていますので楽しめるので安心してください(といってもホラーファンを自称する人ならこの作品はすでに見ているでしょうが…)
とにかくこの作品はホラー映画の愛に溢れています。
ホラー映画のルールをメタフィクション的に利用しているのです。
例えばホラー映画で生き残るための3つのルール
1.セックスはご法度。イチャイチャしてる時に殺されるぞ?
2.お酒もドラッグはタブー。いっちゃってる間に殺されるぞ?
3.「すぐ戻る」は死亡フラグ。そのまま戻らないぞ?
ホラーやサスペンスでさんざん使用されてきた演出という王道でベタな展開をあえてうまく利用しこれを作品内のキャラクターに語らせた上でそのルールを良い意味で崩してくる心憎い演出があるのです。
なんで殺される役ってビッチばかりなの?おっぱいが大きいの?外に逃げればいいのに2階に逃げるの?
という疑問を当たり前のように演出してきます。
ゾンビ好きがショーン・オブ・ザ・デッドを好きなように
ホラー好きはスクリームのあるあるネタにこの監督の愛を感じるでしょう。
ちなみにこの映画が公開されたあとアメリカではナンバーディスプレイの契約が3倍に増えたそうです(笑)
あ、話の途中で突然すいません。電話が鳴っているのでちょっと電話に出てきます。「すぐ戻る」ので待っていてくださいね?
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