地獄の黙示録・特別完全版

地獄の黙示録・特別完全版

あらすじ・概要

ジョゼフ・コンラッドの小説『闇の奥』を原作に、物語の舞台をベトナム戦争に移して翻案した叙事詩的映画(エピックフィルム)。

1979年度のカンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを獲得。アカデミー賞では作品賞を含む8部門でノミネートされ、そのうち撮影賞と音響賞を受賞した。それ以外にもゴールデングローブ賞の監督賞と助演男優賞、全米映画批評家協会賞の助演男優賞、英国アカデミー賞の監督賞と助演男優賞などを受賞している。
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1969年、ベトナム戦争後期。アメリカ陸軍空挺将校のウィラード大尉は、妻と離婚してまで再び戦場に戻ってきた。彼は、MACV-SOGの一員として、CIAによる要人暗殺の秘密作戦に従事してきた経験が豊富だった。その実績を買われ、サイゴンのホテルに滞在中にアメリカ軍上層部に呼び出され、元グリーンベレー隊長のカーツ大佐の暗殺指令を受ける。カーツは、アメリカ軍の命令を無視して暴走し、カンボジアのジャングルの中に独立王国を築いていた。

ウィラードは海軍の河川哨戒艇に乗り込み、乗組員に目的地を知らせぬまま大河を遡行する。そして一行は戦争の狂気を目の当たりにする。サーフィンをするために、ベトコンの前哨基地を襲撃する第一騎兵師団の指揮官。ジャングルに突如として出現したプレイメイトのステージ。指揮官抜きで戦い続ける最前線の兵士。そして、麻薬に溺れ、正気を失ってゆく哨戒艇の若い乗組員たち。やがてカーツの王国に近づくにつれて、ウィラード自身も少しずつ心の平衡を保てなくなってゆく。

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当初は、1970年代初頭に、同じ南カリフォルニア大学の映画学科に在籍していたジョージ・ルーカスとジョン・ミリアスが共同で進めていた企画であった。しかし、当時はベトナム戦争が行われていた最中であり、その企画は通らなかった。後にルーカスが『スター・ウォーズ』を製作するにあたり、作品の権利をフランシス・フォード・コッポラに譲り渡したのが始まりである。

コッポラは映画化にあたり、『闇の奥』以外にもさまざまな作品をモチーフにした。映画中でT・S・エリオットの『荒地』(原題:The Waste Land )や『うつろな人間たち』(原題:The Hollow Men )の一節が引用されたり、ジェームズ・フレイザーの『金枝篇』(原題:The Golden Bough )から「王殺し」や「犠牲牛の供儀」のシーンが採用[5] されるなど、黙示録的・神話的イメージが描かれている。この他、監督の妻エレノア・コッポラの回想録によると、コッポラは撮影の合間、しばしば三島由紀夫の『豊饒の海』を手に取り、本作品の構想を膨らませたという。

コッポラは、映画の製作初期段階から、音楽をシンセサイザーの第一人者である冨田勲に要請していた。しかし、契約の関係で実現には至らず、結局監督の父親であるカーマイン・コッポラが音楽を担当した。このあたりの事情は、『地獄の黙示録 特別完全版』 サウンドトラック盤のライナーノーツで、コッポラ自身が詳細に語っている。

評価 70点
タイトル 地獄の黙示録・特別完全版
製作 2001年
原題 APOCALYPSE NOW REDUX
製作国 アメリカ
上映時間 202分
ジャンル 戦争
監督 フランシス・フォード・コッポラ
脚本 ジョン・ミリアス
フランシス・フォード・コッポラ
原作 ジョゼフ・コンラッド
『闇の奥』
出演者 マーロン・ブランド
ロバート・デュヴァル
マーティン・シーン
デニス・ホッパー
受賞 1979年度(第52回)アカデミー賞:撮影賞/音響賞
1979年度(第37回)ゴールデングローブ賞:監督賞/助演男優賞/作曲賞
1979年度(第14回)全米映画批評家協会賞:助演男優賞
1979年度(第33回)英国アカデミー賞:監督賞/助演男優賞
1979年度(第32回)カンヌ国際映画祭:パルム・ドール

感想・レビュー

ベトナム戦争を通して人間の闇を描いた作品。
原題は現代の聖書とかそんな感じでしょうか。

離婚してまで戦場に向かう主人公って時点で気がくるっとるって感じですがアメリカンスナイパーの主人公も同じ形ですね。

少しずつ少しずつ壊れていく
何が正しくて何が間違っているかなんて方向がわからなくなって
狂っていく様がよくわかります。

なんとこの監督もつくっていくうちに自分が何をテーマに作ってるかわかんなくなったとか。

かくも残酷に人間のダークである部分と光である部分を書き出した作品。

非常に虚しくヘリコプターや機関銃の音が響く映画でした。

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